手術後実績

手指伸筋腱移行術

当院における手指伸筋腱移行術の成績

関節リウマチの場合では手指を伸ばす伸筋腱という腱が切断してしまう場合がみられます。 切断した場合には手指伸筋腱移行術という手術をすることで断裂した腱を健康な腱に繋げて伸びなくなった指を再度、伸ばすようにします。 当院では平成20年の後半から術後のリハにおいてアウトリガースプリントを使用した訓練を開始しています。 このページでは平成20年以降における当院にて手指伸筋腱移行術を施行された患者様の術前後の成績について記載します。

手術年度 平成18年 19年 20年 21年 22年
件数 9 4 7 2 2

上記の表は平成18年から22年7月までの件数となります。その年によって件数が異なってはいますが、他の手術に比べると件数は少ないと思われます。

アウトリガースプリントとは

ゴムなどの外力により指の位置を矯正する手指の装具で、今回は伸筋腱移行術後に過度な指の曲がりや過度な指の伸びを抑制する為に装着しています。

術前
装着後
術後

アウトリガースプリントを使用した訓練を施行した対象者

  1. 対象者:7例 7手。(女性7名、男性0名)
  2. 罹患年数:6~40年(平均21.57年)
  3. 年齢:50~81歳(平均72.14歳)
関節の動き 人指し指 中指 薬指 小指
曲がる角度 63.60→60.40 68.80→60.40 70.80→59.20 70.40→53.60
変化角度 -3.2 -8.4 -11.6 -16.8
伸ばす角度 -2→-15.60 -0.00→-12.8 -36.00→-14.00 -28.00→-12.00
変化角度 -13.60 -12.8 +22.00 +16.00

握力(mmHg) 術前 退院前
101.2 111.4

指の曲がりに関しては手術前と比較すると若干低下を示しています。しかし、伸びに関しては薬指、小指に著明な改善が見られています。 握力に関しても若干の改善が見られます。指の曲がりでは低下を示す結果となりましたが生活上においては両手を使用する機会も増え問題となる点は見られなくなりました。 以前の訓練方法と比較して指の曲がり、伸び、握力に関しては共に顕著な差はみられませんでした。ただ、症例の数が少ないこともあり今後、症例数の増加に伴いこの成績は変化することが予想されます。

当院におけるアウトリガースプリント使用での標準的なリハ・プログラム

術前 アウトリガースプリント作製開始
術後3日目 アウトリガースプリント装着(日中スプリント・夜間シーネ固定)スプリント装着にて手指自動屈曲、セラピストによる他動伸展運動
術後2週目 アウトリガースプリント未装着での手指自動屈伸開始
術後3週目 抜糸後、手指他動運動および筋力強化運動開始
術後5週目 アウトリガースプリント装着終了 ADLでの術指使用開始 夜間シーネ固定の解除

以上の内容はあくまで標準的なリハビリの内容となります。各患者様の状態によって訓練内容が変更する可能性があります。