作業療法

日常生活における代償動作

関節リウマチの生活上の注意

起き上がり

腹筋が低下した際の『筋力の代償』がほとんど。


手の支えによる起き上がり

腰や足に問題のある場合では手の支えによる立ち上がりの割合を大きくしましょう。

反動を使った起き上がり

手に問題を抱える場合には自然に手の負担を減らし反動を多く使いましょう。

手の支持あるいは反動を有効に使えないときは電動ベッドを使用しましょう。


反動を使う際の注意点

視線を真上ではなく起き上がる方向のやや前上方に定め、首をお辞儀しないように力を入れて首を固定した状態から反動を使って起き上がるように心がけましょう。しかし、首の痛みやしびれが出現するようでしたら早めに受診してレントゲンなどで首の状態をチェックしてもらいましょう。

立ち上がり
足の筋力が低下しているために手を突いて立ち上がることがあります

手を拳にして床につくと手指の変形を進める可能性が高いので危険です。


股を大きく開いて内股に力を入れて立ち上がろうとします

膝や足首の関節がグラグラするような方はより変形を可能性が高いので危険です。

対策:椅子の高さを調節などで無理なく立てるように心がけましょう。

食事動作

肘の曲がりが悪くなると肩を外に広げたりや内に捻る動作、肩甲骨を上に挙げる動作や後ろに引く動作,手首を過度に曲げます。


股を大きく開いて内股に力を入れて立ち上がろうとします

膝や足首の関節がグラグラするような方はより変形を可能性が高いので危険です。

さらに肘の曲がりが悪くなると・・・

顎を前に突き出して頚椎の下部を曲げてしまう(首に負担がかかります)

曲がりスプーンなどの自助具で口元に届きやすくしましょう。

(筋肉の緊張を和らげることで動きの良くなる場合もあります)

朝のこわばりが原因で朝食や洗顔などが困難であれば、起床前に布団の中で運動を行なうようにしてウォーミングアップをしてから動かしましょう。

整髪や洗髪動作

手を挙げる動作では肩甲骨を上に挙げる動作や後ろに引く動作で補おうとするため、僧帽筋や大胸筋,三角筋等といった肩周囲の筋肉と肘の曲げ伸ばしをする筋肉に力が入りすぎより一層、手を挙げる動作を困難にしていきます。

痛みが激しく、動きの悪い強い場合、首のうつむく動作や捻り,背中を仰け反ったり横に倒すことによる代償も認められ、首への負担が大きくなります。

更衣動作
かぶり服

先に腕を袖に通したり首から抜こうとすると整髪や洗髪と同様に肩甲帯や頚部の代償がみられる。


前開き服

シャツの着衣では、袖を通し肩まで引き上げる動作で肩甲骨を上に挙げる動作や後ろに引く動作が観察されるが、この場合は代償動作ではなく過剰努力による誤用と思われる。

リーチャーや長柄ブラシなど自助具の提供や衣服の選択,動作指導を積極的に行うようにしましょう。


ズボンや靴下の着脱

肘の伸びが悪い場合には軽度の場合、問題となることは稀であるが,高度になると足先まで指先が届きにくくなり着脱が困難となる。人工股関節手術後や腰痛,腰椎の圧迫骨折などの既往があれば無理をせずリーチャーや孫の手、ソックスエイドなどの自助具を使いましょう。