内科的診療

関節リウマチ以外の重要なリウマチ性疾患
1.リウマチ性多発性筋痛症について  奥田 恭章

症状と特徴

高齢者(ほとんどが60歳以上)に発症し、頸部、肩甲部、臀部、大腿部に対称性に自発痛、圧痛を生じる病気です。 また、発熱、全身倦怠感、急速な体重減少などの全身症状が多くの方で生じます。画像1夜間や朝方に症状が強いのも特徴です。 筋痛はありますが、筋力低下はほとんどなく、また関節炎は基本的には認めない病気です。血液検査で炎症反応(赤沈やCRP)が高度に上昇し、貧血を多くの方で合併するのも特徴です。

治療

ステロイドホルモン(主にプレドニゾロン)が劇的に効果をあらわすのが特徴で、10-20mgの内服を数日行うとほとんど症状は消退するのが特徴です。画像2 2-3日飲んでも症状が変化しない時は、他の疾患を考える必要があります。なお、ステロイドの減量は非常にゆっくり行う必要があり(2-3年続ける場合が多い)、 急に減量すると必ず再燃します。したがって、ステロイドの合併症の骨粗鬆症、糖尿病、高脂血症などの予防あるいは治療薬もこの期間には服用が必要になることがほとんどです。 もとの病気(リウマチ性多発筋痛症)は、数年きちんと治療すると多くの方が完治します。医師の指示にしたがって、中止OKの指示がでるまでステロイドの内服を続けてください。

注意点

この病気は、まれに(10人に1人くらい)、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)という重大な病気を併発することがあります。画像2 頭部、頸部、眼部などの動脈に炎症を起こし血管が閉塞する病気で、症状として、頭痛(側頭、後頭)、顎跛行(休みながらでないと物をかめない)、 眼症状(眼のかすみ、複視)などが生じた時は、ただちに主治医に連絡してください。眼の症状が出現すると早急に治療しないと高率に不可逆性の失明を来します。 なお、この病気は、ステロイドホルモンの大量(プレドニン60mg/日やステロイドパルス療法)で初期治療を行い、症状の軽減後に減量を行います。この疾患はきちんと治療すれば、基本的に生命予後は良好です。

リウマチ科・整形外科・内科