内科的診療

関節リウマチ以外の重要なリウマチ性疾患
8. 乾癬性関節炎について 奥田 恭章

症状と特徴

乾癬という皮膚疾患(赤い発疹とその上の白色の角化増殖—角質細胞が増殖してはがれ落ちるのが特徴:図1)に関節炎を合併する疾患で、乾癬患者さんの5-10%に起こります。男女比は、ほぼ同じです。約70%の方が、皮膚乾癬を先に発症しますが、関節炎を同時期に発症される方、逆に関節炎から発症される方がそれぞれ約15%います。関節リウマチと似た対称性多関節炎の方も一部におられますが、小数関節(4-5個くらいまで)で非対称性の関節炎が多く、DIP(指先から1番目の関節)の関節炎もしばしば起こり(関節リウマチではおこりにくい)、脊椎や骨盤の仙腸関節(おしりの横の関節)にも一部の方で関節炎を起こすなどが特徴です。DIP関節炎は、爪乾癬を起こしている方に特に多いのが特徴です(写真2)。関節の変化も、骨が融けるだけでなく、骨増殖性の変化も来したり、腱や靱帯の骨への付着部に炎症を起こして石灰化するなど、関節リウマチと異なるレントゲン所見を示します。

治療

関節炎は、関節リウマチより軽い方が多く、身体機能が不自由になる方も少ないですが、きちんと治療しなければやはり、関節破壊や身体機能の低下を来しますのでリウマチ専門医による治療を受けることが重要です。免疫調整剤(サラゾスルファピリジン)や免疫抑制剤(メトトレキサートやアザチオプリン)を用い関節炎の治療を行います。一部の多関節型で炎症が強い変形が進みそうな方は、生物学的製剤(抗TNF製剤)で強力に治療することもあります。それぞれの病型に応じてしっかりと治療を行ってゆきます。また、これらの治療は皮膚乾癬にも有効です。

画像1 画像2
図1.皮膚乾癬 図2.爪乾癬とDIP関節炎
リウマチ科・整形外科・内科