内科的診療

貧血について

貧血は程度に差はあれ、リウマチ患者さんの合併症として最も多く認められます。

貧血の原因

貧血は様々な原因により起こりますが、赤血球を「商品」に例えて考えると、大きく分けて次の原因からなります。

材料不足(鉄欠乏性貧血)

材料の鉄不足(摂取不足や出血などで体から失う)

鉄欠乏性貧血
発注が不十分(腎性貧血)

貧血の状態を腎臓が感知してホルモンを出すが、腎臓の働きが悪いと出が不十分

腎性貧血
工場の問題(慢性炎症性貧血や骨髄の問題)

腎臓からのホルモンの指令により、骨髄という工場で生産

慢性炎症性貧血や骨髄の問題
お店へ運ぶ途中の問題(溶血性貧血)

免疫異常によりできた商品を自ら壊してしまう

溶血性貧血

リウマチ患者に多い貧血のタイプ

慢性炎症性貧血

CRPなどの炎症反応が慢性的に高い患者さんでは、いろいろな物質(サイトカイン)が体内に産生されています。 それらが骨髄での造血を抑制したり、赤血球の寿命を短くすることで貧血になります。治療としては、 リウマチのコントロールが重要です。

鉄欠乏性貧血

材料の鉄が不足している状態で、鉄剤の投与が必要となります。また、慢性炎症性貧血と合併していることも多いです。

腎性貧血

リウマチ患者さんでは筋肉量が少ないために、腎臓が悪くなっていても血液検査では分かりにくい特徴があります。その場合には蓄尿と採血を一緒にすることで 正確な腎機能が評価できます。腎機能が低下している場合には腎臓のホルモン検査を行い、ホルモンの投与を行ないます。 慢性炎症性貧血や鉄欠乏性貧血に合併していることも多く、合わせて治療を行なうことで効果的な貧血の改善が得られます。

骨髄性の貧血

元来の骨髄の病気(白血病類似疾患)だけではなく、抗リウマチ剤(特にリウマトレックス)により骨髄での造血が抑制されることがあります。 必要に応じて、骨髄の状態を検査することが必要となります。


大まかな説明となりましたが、一言で貧血といっても様々な原因があるということです。

リウマチ科・整形外科・内科