内科的診療

関節リウマチと心臓の病気  大西 誠

関節リウマチは関節がターゲットとなる病気ですが、実は全身にいろいろの障害を来す病気であります。このページでは心臓への影響を紹介します。一般的に関節リウマチの患者さんが侵されやすいとされているものは、心膜炎と弁膜症です。心膜炎とは心臓の周りに炎症が及び心臓の周りに水がたまり(心膜液)心臓の機能を低下させること。

心膜炎

弁膜症とは心臓の弁に炎症が及び弁膜症を来すこと。

僧帽弁逆流 大動脈弁逆流

あまり患者さんはご存じないと思いますが、実は関節リウマチの患者さんに心エコー検査で心膜液を認められたと報告があり、 また弁膜症を44%に認めたと報告されています。当院で行った検査でも17.4%の患者さんに心膜液が認められ、 弁膜症を20%の患者さんに認めました。

以上のように、思いの外多くの方に異常を認めますが、たいていの方は症状もなく心臓への負担もなく経過観察するだけで十分です。

特殊な状態としては、心臓の筋肉自体に炎症が及び、心筋が分厚くなったり心拡大を来たし、心筋の動きが悪くなるいわゆる心筋症やアミロイドが心筋に沈着して心筋障害を来すことも希に認められます。

これらの心臓の病気は、いわゆる心臓が悪くて日常生活で息切れを生じるような心不全の状態を来すような重症であることは少ないのですが、時に心膜液が大量で心臓のポンプ機能が十分働かなくなったり、心臓の脈がしっかりうたなくなって緊急処置を要求される病態が出現しうる事があります。

このような異常は、現在心エコー検査を行えば簡単にわかることができますので必要以上に心配されることはないと思います。

何か動悸を感じたり、胸の違和感がある等の症状があればお近くの病院で心エコー検査を行っていただけたら注意の必要な状態か、否か判断していただけると思います。

以上簡単に関節リウマチにおける心臓の病気について書かせていただきました。

リウマチ科・整形外科・内科