内科的診療

関節リウマチの画像診断
 澤田 直哉

レントゲン

近年はメトトレキサートの積極的な使用や生物学的製剤といった治療薬の進歩と共に、リウマチ治療の成績が向上してきました。現在リウマチの治療目標は痛みをとることだけでなく、関節破壊による変形を完全に抑え、全く障害を残さないことに変わってきています。従来関節の破壊はレントゲン検査を行うことで評価されてきました。レントゲン検査は定期的に繰り返し撮影することで客観的に骨破壊のスピードや重症度を評価することに適しています。ただし、既に壊れてしまった骨を見るため、壊れる前に気付くことは困難でした。

*レントゲン写真でみると治療が不十分な場合には徐々に関節が変形していくことが分かります。

エコー

最近はエコー(超音波)やMRIといった画像機器の性能が向上したため、関節の検査にも使用されるようになりました。これらの機器はレントゲンよりも早い段階で将来の骨破壊を予測することが可能となっています。 まず関節エコーについてですが、腫れのある関節や痛みのある部位に機器をあてるだけで、内部の状況を詳しく観察することができます。腫れや痛みは色々な病気で起こる症状ですが、これらのなかで骨破壊の危険性の高い病変を選び出すことができます。また痛みの原因についても関節で炎症が起こっているのか、腱の周りや筋肉で痛みが起こっているのかをより正確に判断することができます。

*関節エコーでは関節の炎症の程度(赤いシグナル)を見ることができます。この状態が続くと関節破壊につながることがわかっています。

MRI

次に関節MRIですが、MRIは骨の内部の構造まで見ることができるため、レントゲンでの異常の起こる前に骨破壊の前兆をとらえることができます。また骨破壊が起こり始めている場合にも最も早期から見つけることができます。検査に伴う被爆はありませんが、30-60分程度の検査時間がかかる検査となっています。

*MRIでは骨の内部の状態を見ることができるため、レントゲンよりも早く病変を見つけることができます。。

これらの画像診断を従来の診察に加えて行うことで、さらに正確に骨破壊の危険性を評価できるようになるため、治療の質を上げることが可能となってきました。 気になる関節、痛みのある場合には主治医に画像診断についてご相談ください。 早く病気の芽を見つけて大きくなってしまう前に止めるようにしていきましょう。

リウマチ科・整形外科・内科